平成12年4月に東日本で初めての陶芸専門の県立美術館として開館した陶芸美術館は,開館以来12年目で入館者が100万人に達した。
これは,入館者統計のある同種の県立美術館の中で,最も短い期間での達成である。
100万人目の来館者川上さんは,開館時からのファンで,何度も訪れていただいており,今回はご家族で来館されたとのことであり,私から,記念品を贈呈させていただいた。
今後とも企画展などの充実を図り,陶芸美術館が,これからも末永く愛され,大いに発展していくよう努力していきたい。
(写真:式典で記念品を贈呈する様子)
指定廃棄物の処理について協力を要請するため,横光克彦環境副大臣が県庁に来られた。
指定廃棄物は,放射能セシウムが1キログラム当たり8000ベクレルを超える廃棄物であり,その主なものである下水汚泥やゴミの焼却灰などが未だ処理できないまま市町村で仮置きされている。
横光副大臣からは,「安全をしっかり確保した上で,国が責任をもって処分を行うので,県内の最終処分場の確保に協力してほしい。」との話があり,私はできる限り協力すると答えた。
また,せっかくの機会なので,東海第二原子力発電所の扱いについての国の考え方を早急に提示することや原子力安全対策・防災対策の強化,除染対策,風評被害対策について,要望を行った。
横光副大臣からは,「持ち帰って大臣,官邸に届けたい。」との話があった。
本県の置かれた状況を十分にご理解いただき,要望について早急に対処していただけることを期待している。
(写真:横光環境副大臣へ要望書を手交)
北浦に架かる鹿行大橋の架け替え工事が完了し,開通式を行った。
鹿行大橋は,本県南部地域を東西に横断する広域幹線道路である国道354号の一部として,鉾田市と行方市を結び地域の活性化や生活道路としても,なくてはならない社会基盤である。
これまでの橋は,老朽化し,幅員も狭く,円滑な交通に支障を来たすととともに,交通安全上も課題であった。さらに,東日本大震災により一部が崩落して以来,通行止めとなっており,利用者の皆さんに大変ご不便をおかけしていた。
新橋の早期完成に全力で取り組み,当初の予定より約1年前倒して,開通することができた。
今回の完成によって,利用者の安全性や利便性の向上はもとより,鹿行地域の発展にも大きく寄与してくれることを期待している。
(写真:鹿行大橋開通式テープカットの様子)
東日本大震災からの復興に願いを込め県産石材で作られたモニュメント「千年の舟」が,アクアワールド大洗水族館の敷地内に設置され,除幕式が開催された。
「千年の舟」は,「震災の記憶,復興の歩み」を後世へ伝えるため,県石材業協同組合連合会が企画し,桜川市の彫刻家浅賀正治さんが制作したものだ。また,昨年11月のいばらきストーンフェスティバルの来場者約500人が台座の波の模様を刻んでおり,多くの方の思いが込められている。
震災の記憶が風化することなく,県民の復興への願いが,千年の未来に語り継がれていくことを期待している。
(写真:モニュメント「千年の舟」)
震災で被災した六角堂の再建工事が完了し,竣工式典に出席した。
六角堂は,東日本大震災による津波で土台部分を残して流失したが,この度,震災からの復興のシンボルにしたいと岡倉天心が創建した当時の姿で復元された。
再建プロジェクトを推進した茨城大学をはじめ,地元北茨城市など関係者の皆様の熱意とご尽力に,深く敬意を表したい。
六角堂のある北茨城市は,東日本大震災によって死者6名,住宅被害が6千件を超えるなど大きな被害を受けた。
また,福島第一原子力発電所事故の影響により漁業や観光業などを中心に大変厳しい状況が続いている。
再建された六角堂に,ぜひ数多くの方に足を運んでいただき,北茨城市の復興の弾みとなることを期待している。
(写真:再建された六角堂)
全国知事会の「農林商工常任委員会」に出席した。
会議では,環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉について,石田内閣府副大臣より説明がなされた後,意見交換が行われた。
本県は,農業産出額が全国第2位であり,TPP協定参加によって本県農業は大きな影響を受けることが予想される。
このため,私からは,「本県の場合,農業産出額は4,300億円ほどであり,そのうちの1,481億円はTPP協定参加によって失われるのではないかと予測されている。TPP協定についてまだまだ国からの説明が足りないと感じている。TPP協定に関する影響や対応などの情報を,具体的にかつ分かりやすい形で積極的に示していただきたい。今の段階では、条件次第で参加するという姿勢で、場合によっては撤退もありうるということもきちんと示しておいたほうがいいのではないか。」と申し上げた。
国においては,国民の意見を十分に踏まえ,ぜひ慎重に対応されるよう期待している。
(写真:全国知事会「農林商工常任委員会」での発言の様子)
県立では初の併設型中高一貫教育校となる,日立第一高等学校附属中学校の開校式と入学式(及び日立第一高等学校の入学式)に出席した。
附属中学校の開校は,時代の進展や生徒のニーズに対応した特色ある学校づくりを進めるため,県立高等学校の再編整備の一つとして推進してきたものだ。
資源小国の日本が,世界の中で確固たる地位を維持していくためには,科学技術の振興が不可欠であり,それを担う人材の育成が,極めて重要だ。そのため,国際理解教育や理数教育の充実に力を入れている。
日立は,日本有数のものづくりの拠点であり,併設する日立一高は国のスーパーサイエンスハイスクールの指定を受けているなど恵まれた学習環境の下にある。
生徒の皆さんには,何事にも積極的に取り組んでいただき,これからの茨城や日本をリードしていく人材として育ってくれることを大いに期待している。
(写真:日立一高附属中学校開校式でのあいさつの様子)