涸沼が,ラムサール条約に基づく「特に水鳥の生息地等として国際的に重要な湿地」に登録され,6月3日に,ウルグアイで開催された「ラムサール条約第12回締約国会議」において,県及び鉾田市,茨城町,大洗町に登録認定証が授与された。
涸沼の登録については,昨年8月に推進協議会を設立し,地元市町や関係団体などと一体となって取り組んできたところであり,登録により涸沼の豊かな自然環境をアピールすることが出来るとともに,イメージアップや地域の振興にもつながるものと期待している。
7月11日には大洗町で登録記念シンポジウムを開催するほか,地元市町とともに,野鳥観察施設の整備やボランティアガイドの養成など,自然環境の保全やワイズユース(賢明な利用)の推進に努めていく。
県立医療大学は,平成7年の開学から20周年を迎え,この間,地域社会で活躍できる保健医療人材の育成を教育理念として,「看護」「理学療法」「作業療法」「放射線技術」の各分野において約3千人の人材を,本県はもとより全国へと輩出してきた。
平成8年には大田仁史先生を院長に迎え,国公立の保健医療系大学として全国初のリハビリテーション専門の附属病院を開院,13年には医療専門職養成のため大学院を開設し,26年には助産学専攻科を設置するなど,医療人材の養成を担う中心機関として機能を充実させてきた。
現在も卒業生の県内定着や地域リハビリテーションの推進,ロボットスーツ「HAL」の実証実験などを進めているが,今後もより資質の高い人材の育成に努め,地域に一層貢献できる大学を目指してまいりたい。
5月20日~26日に三越銀座店において「茨城フェア」を開催し,メロンなどのトップセールスを行った。
今回は,メロンの本県オリジナル品種「イバラキング」や高糖度のフルーツトマト,小玉スイカ,常陸牛など選び抜かれた食材を取りそろえ,メロンの試食販売を行うとともに,いばらき大使でもある鎧塚俊彦シェフにもPRに駆けつけていただき,本県産さつまいも(熟成紅こがね)を使用した特製焼菓子の配付なども行った。
フェア期間中は,イバラキングを使用したスイーツの販売や,食堂での本県産食材を使った料理メニューの提供なども行われた。
イバラキングを試食した方からは,「とても甘くてジューシー」,「香りや甘さのバランスがよい」など高い評価をいただいたこともあり,フェア終了後も継続して販売していただくこととなった。
本県農林水産物のおいしさを知ってもらうには,まずは一度食べてもらうことが大事であり,今後とも,より多くの方にこうした機会を提供し,消費拡大に努めていきたい。
阿見東部工業団地に立地した雪印メグミルク阿見工場・阿見総合物流センターの竣工披露式に出席した。
同工場は,国内3つの工場を集約した日本最大級の乳製品工場であり,あわせて同総合物流センターへ原料や製品の保管・物流機能を集約したものだ。
約600名の方が勤務し,新たな雇用の創出や,従業員とその家族の本県への移住にもつながっており,大変ありがたく感じている。
同社の西尾啓治社長からは,「首都圏へのアクセスが優れた良い場所に立地できた」との喜びの言葉をいただいた。
整備が進む圏央道・港湾など本県の立地優位性や,企業立地補助金等の優遇制度をアピールしながら企業誘致を進め,引き続き働く場の確保に努めてまいりたい。
大子町で行われた常陸国YOSAKOI祭り宵夜祭に出席した。
12回目を迎えた今年の祭りには,
16,17日の2日間を通じて,87チーム,約2,500名の方が参加し,メイン会場のステージでの演舞に加え商店街における流し踊りなど,元気あふれる演技を披露してくれた。
大子町には,本年3月に国名勝指定を受けた「袋田の滝及び生瀬滝」や温泉などの観光資源が豊富にあり,お茶やリンゴ,ゆば,こんにゃく,奥久慈しゃもなどの特産品にも恵まれている。こうしたイベントで訪れた多くの方に町の魅力を知ってもらうことが,交流人口の拡大や定住人口の確保,ひいては地域の活力向上や地方創生へとつながるものと期待している。
県北地域において平成28年秋の開催を計画している国際アートフェスティバルの実行委員会を,芸術文化・経済・観光・教育など各界の団体,地元市町,県などにより設立した。
県北地域は,かつて天心が「東洋のバルビゾン」と称して大観らと新たな日本画の創造に取り組んだ北茨城市の五浦海岸や,およそ四半世紀前に話題を集めた「クリスト・アンブレラ展」の会場となった常陸太田市周辺など,海・山の優れた景観や文化を背景に展開された芸術の歴史がある。
総合ディレクターに就任していただいた森美術館館長の南條史生(なんじょうふみお)氏からも,「『今ここで』なければ生まれてこない独自の芸術祭としたい。」と,心強い言葉をいただいた。
このフェスティバルを大成功に導けると確信している。
(写真:(上)五浦海岸と六角堂の景勝,(下)クリスト・アンブレラ展)
アクアワールド茨城県大洗水族館が,平成14年3月の開館から13年余りで入館者1500万人を達成した。
東日本大震災では大きく被災し,休館は20日間にも及んだが,平成24年以降は入館者数も震災前の水準に戻り,毎年100万人以上の方にお越しいただいている。
日本一の種類を誇るサメや,癒しのマンボウ,長期飼育の日本記録を更新中のイモリザメ,さらに水槽を裏側からのぞくバックヤードツアーも楽しんでいただいている。
ショーでおなじみのイルカを巡っては,先般,JAZA(※1)がWAZA(※2)残留を決定したことから,日本伝統の追い込み漁によるイルカの入手が出来なくなった。イルカの寿命は長いので当面問題ないが,繁殖など将来の課題は他館とも連携しながら国全体で検討する必要があろう。
(※1)JAZA:日本動物園水族館協会,(※2)WAZA:世界動物園水族館協会